私が最初に、外国語で自分の意見を発表したのは留学中のセミナーの時間たった。その日のセミナーのテーマは「外国の社会文化事情」といったたぐいのものだったが、私はいつものとおり、学生たちの討論にもっぱら耳を傾けていた。他の韓国人留学生と同じように、私もセミナーの時間には黙って座っているほうがらくだったのだ。ところが突然、指導教授が「ちょっと東洋圏の話も聞いてみようか」と私を指名したのである。そのころの私のドイツ語の水準は、シュリーマン方式を改善した独自のノウハウのおかげでほとんど完璧になっていた。私はさほどの困難もなく、韓国の事例を整然と説明し、教授や学生からの質問にもスムーズに答えることができた。セミナーが終わるとあるドイツ人女子学生か近づいてきて、私にこういった。「あなたも他の韓国人学生と同じように、ドイツ語をよく話せないせいで、じっと黙っているのかと思ってたわ。ドイツでギムナジウムに通ってたの?」それ以来、私は積極的に発表することにした。
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