苦境のレナウンだが、当然ながらリストラを進めている。91年3月に着手、販売社員や製造部門の社員を除く一般社員はこの三年間で四千七百人から四千二百人にへと五百人も減っている。93年に入ってからは、長年スポンサーを続けてきた「日曜洋画劇場」のCMから降りるなどで、販売費及び一般管理費(販管費)の圧縮を進めてきた。この結果、販管費は前期に比べて四十億円減る見込み。ブランドの統廃合も進め、かつて三百にのぼったブランドは百七十に減った。アパレルメーカーの原点である物作りにしても、常務は「営業が物作りにまで目を挟みすぎていた」と反省する。もちろん商品企画に営業部隊の意見は必要だが、営業の力が強過ぎたために、80年代のレナウンでは企画部隊が思い通りの商品企画ができなかったことも事実だ。こうした状況を打破しようと、92年8月には商品企画の担当者であるMD(マーチャンダイザー)の権限を抜本的に強化した。